文世さんに逢いたい

婆猫ふみちゃんが逝って、もう15年。
今は自分が人生休止中。ミライは10歳シニア猫です。

派遣歴長し。
限界を感じました。

2009年08月

蒼氓

  蒼氓(そうぼう)

  山下達郎の曲のタイトルになっている言葉だ。
  芥川賞を受賞した石川達三の同名小説のほうが
  知名度は高いかもしれないけれど,
  山下達郎の説明によれば,「無名の民」を意味するという。

  8月最後の1週間,単発バイトを2つやった。
  たまたま,両方が選挙関連の仕事だった。
  守秘義務とやらで詳しく書くことはできないが,
  2つの仕事を通して,無数の「名もなき人々」が
  選挙という政治イベントを支えている事を知った。
  (この場合,候補者を支援するボランティア等は
   除かせてもらおうかな)

  もちろん,私が接点をもった人というのは,
  ごくごく一部,ほんの一つまみばかりの数である。
  ただ,ある女性の仕事ぶりが忘れられない。

  一定数のサンプルデータを収集して,
  それを定期的に報告するのが彼女の業務だったが,
  悪天候にたたられて,思うように数を稼げない。
  そういう条件下ではしかたのない事だし,
  「一定数に至らなくてもOK」という指示も出ていた。

  でも,彼女は最後まで気に病んでいた。
  「きちんとお役に立てなくて…」
  と,幾度も詫びの言葉を口にする。
  電話の向こうで頭を下げている様子が目に浮かんだ。
  「Aさん,とても頑張ってくれたじゃありませんか。
   雨の中大変なのに…感謝してますよ」
  業務の最後のやりとりで,私がそう言ったら,
  「ありがとうございます」と彼女は泣き出してしまった。

  愚直に生きてる人なんだろう。
  こんな人が報いられる世の中だといいな。
  遠い南の島に思いを馳せた。

  政権交代が実現した,「歴史的な選挙」らしい。
  でも,政治は変わらない。
  古代・中世・近世・近代…いつの時代も,
  権力が「無名の民」を振り返らなかったように。
  (もっと云うと,“踏み台”にしてるんだがな。
   搾取の源ねっ お金 )

  TVも小説も,歴史上著名すぎる人物しか採り上げない。
  人々が愛し,尊敬するのも,歴史的ヒーローだね。
  尤も,「無名の民」には史資料が残ってないからな… 落ち込み

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さようなら 八月

  流れ星 今夏はついに,花火を見ないで終わっちゃうな。
  昨年は親友宅の好意に甘え,泊まりがけで花火を眺めた。
  それきりだ。

  昨年の8月,ミニ日記帳が真っ白だった。
  いったいどうやって過ごしていたのか,思い出せない。
  猫 毎日悪化していくふみの右眼を見つめ,
  毎夜鳴いて何かを訴えてくるふみをただ撫でていた。
  何もできなかったから,何も書き残せていないんだろ。

  メモ 今年は,“留守”に不安が一切伴わない分,
  けっこう外出はしたんだよね。
  求職活動,ポケモンスタンプラリー…
  でも,ミニ日記帳は昨年と同じくらい空白だ。
  すべてが億劫になってるから,ペンも持とうとしない。
  ふみが居ない空虚さと,生活が崩れていく絶望感。
  そういうものに支配されていた8月が,もうすぐ終わる。

  ねこカフェならぬ,
  家 ねこ居食屋に私を招いてくれたママ。
  心配してくれてありがとう。
  感謝しています。
  何もお返しができなくって,ごめんね… 悲しい

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生きのびてくれ

  手紙 先週,ポケモンスタンプラリーのスタンプ帳を
  事務局に郵送するため,郵便局の窓口に並んだ。
  ぼんやりしていたのと,狭い室内で列が乱れていた為か,
  私は“割り込み”をやってしまったらしい。
  自分の番が来たと思って窓口に進んだら,
  「先に並んでたんですけどっびっくり」と
  “被害”女性に結構な剣幕で注意された。
  気圧されて,「す,すみません!」と謝ったのは言うまでもない。

  怖かった。女性の表情が。つりあがったまなじりが。

  猫 先週までは,3日に2回くらいのペースで子猫に逢えた。

  一度,セミを捕まえて人家の繁みに消えていったことがある。
  数十分後,定位置(二世帯住宅の車の下)に
  戻っているのが確認できたので,ドライフードをあげた。
  厳密に言うと,子猫から少し離れた所に撒いた。
  子猫は,エサが置かれる様子をじっと見ている。
  セミをくわえた後だけに,以前よりエサに惹かれている様子。
  そりゃあ,セミは旨かったとは思えないからなぁ。

  そんな風にして,数える程しか回数を稼げてないが,
  定位置に子猫がもぐっている場合は,ドライフードを撒いてきた
  (高級住宅の住人さま,申し訳ありません)。
  ただし;
  こちらがそこに留まっている限り,エサに近づこうとはしない。
  だから,切なくてもすぐその場を離れるようにしている。
  ドライフードは後刻きれいに消えているから,
  子猫は食べてくれていると思う。
  そう信じるしかない。
  他の猫に奪われてるとか,住人に掃除されたとか,
  そっちの可能性も大いに考えられるものの…

  今週,一度も逢ってない。
  朝・昼・夜・深夜,まめに偵察に行ってるけど
  (いいかげん,立派な不審者だ),目撃ナシ ハート割れ
  大丈夫かな。ただでさえ,栄養補給が十分じゃないのに。
  テリトリーを変える必要が生じたのか。
  それとも,誰かが“保護”を強行してくれたのかな はてな
  それならいいよ,それなら万々歳。

  おまえのことを部屋に連れて帰りたかった。
  でも,どこかで生きてくれてるならいい。
  頼む。どうか,生きのびてくれ… キラキラ

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給付金でGO!

  電車 景品交換(スタンプ帳+スタンプ帳カバー+サンバイザー)は
  9日(日)で終了したが,ポケモンスタンプラリーそのものは
  まだ終わりじゃない。“完走”を目指すチビッ子たちのために,
  スタンプ台は16日(日)まで95駅に設置されているのである
  (9:30~16:00の制約との競走になるが)。

  ビル 最後に仕事をしてから2週間が経とうとしている。
  雑誌編集部の職場を去ってからだと,なんと4週間だ 困った
  数日後に入る給料が,当座の収入のすべてじゃないか。
  その次の収入に繋がる事は,まだ何もできていない。
  応募しても応募しても,“壁打ち”の球のように,
  不採用の返事が容赦なく機械的に戻って来る。

  そんな状況なんだから,「夏の冒険」だなんて,
  スタンプラリーをやってるどころじゃないんじゃないの はてな
  いや~自分に努力が足りないのはよく解っています。
  しかも,こんな年齢で独り身で… 大波

  憂さ晴らしをさせてください。

  今年のスタンプラリーには,
  ふみの小さな骨が随行しています。
  生涯を通して殆ど出歩かなかった彼女に,
  “旅”や“冒険”は最も縁のないものだろうな 猫

  スタンプラリーに欠かせない「とくとく切符」購入には,
  定額給付金を充てさせていただきました。
  ふみを見送った後の月日は,
  春も初夏も削り取られるように過ぎていったからね。
  遅く申請した給付金が振り込まれたのが,つい先日 お金

  熊谷・大船・羽田・土浦の遠隔地はクリアした。
  土日で“完走”してみせるよ,ふみちぃ…

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キミにムチュウ

  猫 今月に入ってまもなく,子猫を見つけた。

  スーパーで買い物した帰り道,
  うちの近所のマンションを通りかかった時に,
  自動車 停めてある車のタイヤの陰へと
  小さな後足が消えていくのを見た。
  すかさず,該当の車の下を覗き込んでみる。
  潜り込んでいたのは,小さな小さな猫だった。

  もらってきたばかりの頃のふみ達と比べたら,
  それより少し成長してる。生後2か月弱かな?

  その後,子猫にドライフードを食べてもらうまで
  4日を要する。警戒心がとても強くてなぁ…
  彼(♂♀を判別できていないけど)が常駐してる場所が,
  よそのマンション前の駐車場だったり,
  金をかけた二世帯住宅のカーポートだったりするため,
  あまりおおっぴらに“給餌活動”はできないんだよね。
  手元まで寄ってきて,ガツガツ食べてくれれば問題ない。
  でも,そうはいかなくてなぁ~ 悲しい

  考えたら,ここ7年ばかりは
  「営業する猫」に馴れちゃってたんだわ。
  あの子猫は逃げていくばかり,
  むしろ営業しているのは私のほう。

  体の大きさや毛色から推察するに,
  あのコは,先月25日に土葬した子猫の
  「きょうだい」かもしれない。
  死因は判ってないんだよ,衰弱か事故か他殺か…

  もしあのコが,同じ駐車場で死んでいた
  子猫ときょうだいなら,その警戒心も理解できる。
  それでもさぁ,逢うたびに逃げてくのには納得できないよ。
  こっちには「虐待」はもちろん,
  「餌付けして飼い馴らす」目的もないんだからさぁ…

  犬や猫がツライ思いをするのは,厭なんだ。

  今は,あのコに夢中。
  毎日考えてます ブタ


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ポケモンスタンプラリー2009

  電車 JR東日本の『ポケモンスタンプラリー』は今年で12回目を迎えた。
  ふみの闘病中という事もあって,“完走”記録は昨年で途切れたが,
  今年,11回目の完走を目指して,老体に鞭打っている 走る

  毎年,夏休み期間に行われているから,
  平日も参加者は多い。
  しかし,週末は親が動きやすいことで
  もーっと参加者は多くなるのである。
  「時間との闘い」であるスタンプラリーは,
  「人海との闘い」でもあった。

  不本意ながら無職である今年は,
  “痛いところ”をメリットに活かそうと考えていた。
  混みやすい駅を平日のうちにクリアしておこうと。
  なのに,平日に実際動けたのは1日だけ。
  1日動いたら(それも大して頑張ってないのに),
  翌日文字通り動けなくなっちゃった 困った
  気力も体力も尽きている自分が憎い…

  雲 今年は去年より更に蒸し暑いよ。
  10年あまり夏のスタンプラリーに参加してきて,
  年々進行している「温暖化」と「オゾン層破壊」を
  肌で感じる。
  そして,下向きになるばかりの景気のせいか,
  参加する親子も増え続けているような気がするんだ。

  猫 私の競馬・仕事の次に,
  ふみはこの『スタンプラリー』を嫌っていたに違いない怒
  週末は,猫と人がのんびり過ごす時間の筈なのに,
  夏の一時期,それが奪われる訳だもの。

  ふみ,今日も逝ってくるぜ(2ちゃん風) ロケット

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夜曲(セレナーデ)

  街に流れる歌を聴いたら
  気づいて 私の声に気づいて
  夜にさざめく 灯りの中で
  遥かに見つめ続ける瞳に気づいて

  あなたにあてて 私はいつも
  歌っているのよ いつまでも
     (略)

  あなたは今も私の夢を
  見てくれることがあるかしら
     (略)

  街に流れる歌を聴いたら
  どこかで少しだけ私を思い出して
  思い出して…

              『夜曲』 中島みゆき



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  猫 ふみは,私たち人間の会話をよく聴いていた。
  興味なさそうに目を閉じて横になっていても,
  会話の中に自分の話題が出てくるかどうか,
  実は耳をすませてる。
  人の関心が自分に向いている事が,彼女の幸福だから。

  そんな彼女の耳が何年もとらえ続けていた,
  私の鼻歌や低い歌声は(音痴だけど),
  今はもう届いていないだろうか。

  彼女の傍らで唄っていた,お気に入りの曲を口ずさむ時,
  ふみに聴こえていたらいいな,と思う。
  そして,彼女が聴いていてくれるような気がする,
  そんな夜がごくたまにあるんだ 月
プロフィール

あつぶこ


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