文世さんに逢いたい

婆猫ふみちゃんが逝って、もう15年。
今は自分が人生休止中。ミライは10歳シニア猫です。

派遣歴長し。
限界を感じました。

2010年04月

虹をつかむ猫

 そんなタイトルの外国TVが,むか~しあった。
結局一度も観なかったので,いったいどんな内容か,
そもそも猫が主人公なのか? 判らないままだ。

 大野くんは,人間の顔が好きらしい。
屈折した愛情表現なのか,
感極まって(この表現は犬向きだな)そうなるのか,
顔を咬むクセがある  これについては,
彼を保護してくれた親友も気にしていた。

 睡眠中に何度か咬まれているぞ(ワッハッハ)
頬とアゴとこめかみ。
じっくりと,「痛いからやめて」と彼に頼んだ。
言葉が通じた訳ではないだろうけど
(故・ヒロ&文世は,人間の言葉を理解していた)
深夜攻撃の頻度は減ってきている。

人間の顔を見つめながら(愛情を求めて),
ずっと生きてきたのだろうか。

こちらが座って目の高さを合わせる時,
PCに向かっているヒザの上に乗っかった時,
大野くんは顔に向かって手を伸ばしてくる。
たいてい片手だけど,時には両手で
顔をはさむような仕草をするんだ。

胸が痛む。
人間を信じようとしている。
人間を信じたいんだ。
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大島弓子とサバ

 漫画家・大島弓子といえば,
旧くは『綿の国星』シリーズのヒットで知られる
(私自身はあまり熱心に読んでいなかった)。
最近では,『グーグーだって猫である』が映画化された事で,
広く知られるようになったのではないだろうか?
( 私見だと;彼女が最も活躍していたのは'80年代なので,
  漫画ファンであっても,若い世代には“過去の人”だった
  可能性がある。失礼ながら… )

 彼女の感性は独特だ。
感受性が鈍磨している私なんかだと,
作品によっては,「ん~?」と理解できない事が
少なくない。

が。彼女の愛猫,サバとの日常を綴った作品群は
別格です(あくまで個人的見解でね)。
決して「猫好き」限定に対象を絞ってないと思うよ。

サバの難しい性格は,当時若猫だったヒロ&文世と
接する上で,共感するところが多かった 

'90年代後半からパッタリ,大島弓子の作品を
見かけなくなった。「サバ関連」に限らず。
彼女の活躍する舞台が,別の雑誌に移行していたのか。
実際自分は,漫画界の情報に疎くなっていたし。
もしかすると…「サバが逝ったのかもしれない」と,
それは心の隅で考えていた。

 『グーグーだって猫である』の単行本を
本屋で見つけたのは2000年。
ヒロが急性腎不全で逝った,数か月後のことだ。
読んで,やっぱり「サバはもういないんだ」と知る。

そして,「愛猫を喪ってできた傷は,猫(犬やほかの動物)
によってしか塞げないものなんだな」
と痛感させられた 

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   手前がヒロ。猫じゃらしに食いついてるのは文世。

放浪記

 帰宅後30分くらいは,
大野くんの興奮が鎮まらない 

猫と暮らしている人,暮らしたことがある人は,
 きっとみんな経験済みでしょう。
あの“まとわりつき”ね 
( この言葉,人間に当てはめると「ストーカー行為」か。
 ただ,騒々しいからなぁ猫は。あ,犬も )

大野くんは,私が上着を脱ぎながらPC電源を入れる,
そのあたりで足の甲めがけて
“でんぐり返し”をしかけてくる。
嬉しくってしようがない。喜びの表現なのかな。

“でんぐり返し”って,『放浪記』の舞台の1シーンみたいだ。
そう考えると,胸がギュッと痛くなる。

昨年10月下旬以前の大野くんの生活は,
知りようがない。想像するだけだ。
それこそ,仔猫版『放浪記』の日々だっただろうか。

大野くんは,屋外に関心がない。
婆猫ふみちゃんでさえ,ベランダに出たり,
玄関から通路に出てパトロールをしたがったのに。
関心がない,というより「棲家を失う」と思ってるのか…

もう,“さすらい”の日々は遠ざかっていくよ,大野くん。

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君はファンタジスタ

 仔猫(と言ってももう生後1年余り)と暮らすのは
実に20年ぶりなので,戸惑うことが多い。
ヒロ&文世の仔猫時代の記憶はかなり薄れていて,
“経験”が役立つ訳ではないのだ。

大野くんの歯による攻撃は激しく 
定番の玩具「ねこじゃらし」は短命に終わる。

2月にドラッグストアのペットコーナーで見つけた
「またたび入りボール」を試したところ,
これはクリティカル・ヒット 
「あきっぽい」「集中力がない」大野くんだけど,
このオモチャではけっこう長い時間遊んでくれる。

 その動きには,こっちもつい見とれる。
前足を器用に操って(ツメは出していない),
ボールを上下左右に動かしつつキープ。
ロングパスで飛んで行ったボールは追いかけ,
口にくわえてまた定位置に戻って来る。

ただ,これだけ気に入っていても,
ドリブルの途中でボールが行方不明になってしまう。
【解説:とにかくモノだらけの部屋で乱雑だから
     どこか隙間に入ったら“消失”と同じ。
     尤も,大島弓子先生によれば,猫は
     隠れ場所のいっぱいある環境のほうが
     好きらしいんですよ…(言い訳) 】

内部に仕込まれたまたたびに反応して,
夢中で咬んでほつれさせていくため,
いずれにしろ消耗品となる。
レシートをチェックしてたら,3月だけで
この猫ボールを5回買ってたよぉ 

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犬が好き

 今の派遣先は,都心とは思えない程緑が多く,
閑静で治安の良い場所に在る。
正確に言うと,「警備が厳重」なエリアなの 

朝,最寄り駅から職場へ向かっていたら,
途中で前を歩くドイツ・シェパードに追いついた。
引き綱(リード?)をしっかり握る男性は,
警視庁の文字が背中に入ったブルゾンを着ている。
「警察犬として見習い中」なのねぇ。

ただ,この“研修生”は大丈夫なんだろか?
ひっきりなしに周りをキョロキョロ見回して,
歩き方にも落ち着きがない。
これが人間だったら,この界隈じゃ“不審者”扱いだわ。

秒単位で振り返り,訓練担当者を見上げる表情は
笑っているように見える。
いや,ホントに笑顔になってるんだと思う。
人間が好きで,信頼してるんだろうな。
 嬉しそうだもん。
無事,立派な警察犬になってくれたまえ 
(なんとな~く,劣等生っぽくて不安だけど…) 

ここまで読んでくれた人は,と感じるかもしれません。
「実は犬が大好き」と言うと,たいていは驚かれる。
自分は特に,『ネコ派』ではないのです。
住宅事情などの理由から,長年猫と暮らしてきたけれど,
犬も猫も家に居る環境で子供時代を過ごしたから,
猫と同じくらい犬も大好きなのだ 

 「人間の女」に近かった文世さまはともかく,
姉猫・ヒロはすっごい犬っぽかった。
どこがどうとは,うまく云えない…
そして,ヒロと同じキジトラの大野くんにも,
犬っぽいところがあるんだよねぇ 

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雨音の中の寝息

 今日のように雨の冷たい夜は,
ホットカーペットのありがたみを感じる。
寒さに強い人間だが,ぬくぬくした床に座りながら
戸外の雨音を聴いてると,ホッと肩の力が脱けてゆく…

そういえば,ふみが亡くなった後だというのに,
この冬もやっぱり電気代が高くついたのよ 

新猫のため,出勤中もずっとカーペットの電源ON。
日が短い期間は,夕方以降のことを考えて
部屋の照明も点けたままにしていたしなぁ…
(どうもこの仔は,「無人で暗闇」がイヤみたい)。

 なんだってこう,独りを嫌がるのか。
そこはふみと通じる気質だけれども,
「独りが大好きだぁ~!」という私からすると,
理解して共感してあげる事ができないんだよね…

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桜の河を

2日ばかり外に出ないでいたら,
桜の花びらでカーペットができていた 

冬が終わる頃,私の耳には
“春のピアノ”や“春のトランペット”が届いていた
ものだが(単なる幻聴というか感覚…),
今年は,「ふーみちっ ふ~みちぃ~♪」と
自分が呼びかけていた声が,
反響音のように頭の中で鳴っている。

花びらが河のように連なる路を,
歩いて戻っておいで。
七夕のように,一年一回でもいいから。

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プロフィール

あつぶこ


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