幽霊 「地味で暗い」と,私を退ける態度を示していたオッサンは,
それでも派遣会社とのつきあい(今思うと,馴れ合い)に
配慮したのか,“代替案”を出してきた。
「求人を出しているA部署ではなく,
 B部署になら来てもらってもいい」という。
ちょうど人が足りないし,“バックヤード”のB部署なら,
私の持つマイナスの雰囲気も問題にはならない,と。

話の方向が逸れてきた時点で,辞退することもできた。
応募した仕事とは違うものを紹介されて,
それが自分の希望条件からズレてしまっているのだから。
しかも,自分のキャラクターを否定する姿勢を示されて,
まだ尚,相手側に擦り寄る必要もない
(後日,知人や友人にこの面接内容を話したら,
 憤慨された。「自分ならすぐ断る」と怒)。

ただ,初めて受ける派遣の面接。
バイトなどの面接と違って,同席する営業が居る。
派遣会社HRは,この面接先企業に
多数のスタッフを送り込んでおり,
「紹介すれば採用は当然」のパイプができているらしい。
実際,面接前の打ち合わせで営業は,
「滅多に不採用にはなりません」と言っていた。
なのに,「まさかの不採用」が濃厚な気配 汗
隣席の営業マンが動揺しているのが,伝わってきた。
ここは,営業の顔を立てるか…?
そんな風に,臆病な気持ちが出たのかもしれない。

面接の席で,結局は私は
“代替案”を受け入れる意向を示し,
その日のうちに採用が決まった。
そして,就業初日に激しく後悔することになる。
自業自得なんだが,配属された部署の上司は,
面接を担当したあのオッサンだったのである 困った