170409_194809



   上の写真は、今年4月に撮ったもの。
   都内の桜が終わった頃で、まだホカペをつけてた。
   振り返ると、この時季は平和だったのだ。
   
   4月下旬以降の、怒涛の日々にまだクラクラする…

   動物に理解の無い住環境とはいえ、
   私は、ふみの生き抜いた部屋に、
   骨を埋める覚悟でいたのです。それが…
   転居する事になった経緯については、
   いずれきちんと書かせてください。





170820_223038



   2枚目の写真は、先月後半に撮ったもの。
   転居決行日は、7月最終日でした。
   この時“移動”したのは、猫と私と布団だけ。
   とにかく、ミライと黒絵のお引越しが最優先だったのです。

   キャリーバッグから新しい部屋に放たれたミライは、
   ちょっと目を離した隙に、行方不明になってしまった。
   ――以前から、よくある事。
   ミライがどこかに隠れると、本当に見つけられない。
   しかし、この時は、隠れるも何も、
   家財道具がまるで無い状態だったから、離れ業か?

   車を出してくれた「猫の達人さん」
   (非常にお世話になっている女性なので、
    これまた後日、きちんと書かせてください)と、
   汗だくで急いだ搬入でした。
   
   押入れ上段に、荒っぽく投げ出した掛布団、
   その中にミライは、器用に入り込んでいました。

   ガタガタ震えて、犬のように舌を出して呼吸して、
   相当なパニックに陥っていたようです。

   ミライはもともと、興奮しやすい性質で、
   動物病院に連れて行く際も、
   「心臓が爆発するんじゃないか??!」と
   こちらが不安になる程の恐慌状態に陥ります。

   話しかけても、「私」である事が判らないようでした。
   この時、3年半前の記憶が甦ってきました。
   「大野くん激似キジトラ」と遭遇した時の事です。

   大野くんが行方不明になってから、3か月。
   その激似キジトラくんは、私の呼びかけに対し、
   近寄って来るほどの反応は見せませんでした。
   警戒心は薄いけど、反応も薄い。
   後日、ねこ友さんが、
   「猫は自分のテリトリーを離れた所では、
   長く暮らした人間の事でも識別ができない」
   と教えてくれて、納得したのを憶えています。

   苦労人の大野くんでさえ、そうなる。
   じゃあ、4年間ずっと同じ環境でぬくぬくと、
   苦労知らずで暮らしてきたミライには、
   そりゃあ、天と地がひっくり返る“凶事”でしょう。

   私の事を「あつぶこ」と認識できないまま、
   3日間はほぼ飲まず食わず。
   掛布団の砦から出てきませんでした…

   3週間経って、随分落ち着いてきました。
   前と違う部屋を、自分の新たなテリトリーと認識し、
   環境に馴れてきたようです。
   黒絵と以前のようにケンカするまでになりました。

   ミライお嬢さま、少しお痩せになりましたね。
   抱っこすると、だいぶ軽いですよ。

   ごめんなさい。人間の都合で。
   キミたちは、いつも翻弄される。

   でも、「守りたい」と肝に銘じている、私の使命感、
   私の精一杯の努力、解ってくれないかなあ。
   解っちゃくんないだろうなあ。