そういえば、
猫の死骸って見かけないわよね。
案外、外で生きていけるもんなのね、
きっと。
――誰かが昔言ってたなあ。
今なら、次のように答えたい。
それはね、猫や犬の死骸は、
通報を受け次第、自治体清掃局が出向き、
回収してしまうから。
だから、けっこう人目に触れないまま、
煙になってゆくのですよ。
のっけからゴメンナサイ。
死骸なんて言葉で始めて。
私もね、偉そうな事は言えない。
大野くんの捜索過程で、
初めて知った事は多いんだ。
冬の真夜中と早朝、
亡くなって間もない猫を、
路上で見つけ、清掃局に知らせた。
あのコたちは交通事故に遭ったのだろう。
事故ではなく、寒さと飢えで、
猫の死骸って見かけないわよね。
案外、外で生きていけるもんなのね、
きっと。
――誰かが昔言ってたなあ。
今なら、次のように答えたい。
それはね、猫や犬の死骸は、
通報を受け次第、自治体清掃局が出向き、
回収してしまうから。
だから、けっこう人目に触れないまま、
煙になってゆくのですよ。
のっけからゴメンナサイ。
死骸なんて言葉で始めて。
私もね、偉そうな事は言えない。
大野くんの捜索過程で、
初めて知った事は多いんだ。
冬の真夜中と早朝、
亡くなって間もない猫を、
路上で見つけ、清掃局に知らせた。
あのコたちは交通事故に遭ったのだろう。
事故ではなく、寒さと飢えで、
衰弱して力尽きる猫たちも多い筈だ。
「野良猫の平均寿命は2~3年」
先日ネットで見かけた記事にそうあって、
一瞬「え?」と反論しそうになったけど、
考えたら、平均するとそのぐらいだな。
友人が毎晩公園でゴハンをあげ続けている。
何匹もの猫たちの中で、
出会った時既にシニアだったメス猫とは、
実に8年以上のつき合いが続いたのだった。
確実に栄養補給(水も)できる場を持ち、
可能なら、一つではなく複数の営業先を確保、
脅かされる事なく眠れる隠れ家が在る事。
――上記の条件が、猫が外で生きてゆく為に、
必須である。
言い換えると、この条件を満たせない場合、
外で生き続けて行く事は難しい。
2年前、最期の黒絵を診察した先生は、
「完全家猫になって6年。
推定12歳まで生きてきたこのコは、
十分に幸せだったと思いますよ。
外で生きる猫は、人知れず、
野垂れ死にしているのが現実なんです」
と語った。
先に書いた「野良猫の平均寿命2~3年」は、
獣医さんの経験からも裏づけられるんだろう。
私の部屋に押し入って、
安心して眠れるようになった事は、
黒絵の寿命を延ばしたに違いない。
浅い眠りの連続でも、
睡眠時間は猫にとって生命線だから。
完全室内飼いに移行してからは、
ルーティンになっていた嘔吐も激減。
猫の自由な精神を尊重できない、
「外出禁止」だが、黒絵の場合、
外で他の猫や人間と接する事が
(猫を忌み嫌う住人から投石されてた)
相当ストレスになっていたと思われる。
前述の「餌場の確保」に関しては、
人間のほうも日々苦戦している。
地域猫ボランティアの方々は、
周辺住民からの苦情を最も怖れ
(保身ではなく、あくまで猫のため)、
「置き餌はしない」「短時間で全猫対応」
を心がけている。のだが……
地域猫活動に携わっていない自分は、
「外猫の命を心配しているのに、
現実には行動に移していない」
という引け目が常に在る。
しかし、黒絵のTNRをした人と、
大野くんの捜索過程で偶然知り合い、
「あの黒猫、ずっと見ないな~って
心配してたけど、あなたが
家族に迎えてくれていたのね。
ありがとう」と云われて、
胸が熱くなった。
「私なんて、2匹養うだけで精一杯で、
毎日奮闘する皆さんに申し訳ない」
と萎縮していたら、衝動的に保護した猫
(イオ。ミライの天敵)について、
「譲渡会で里親さんが見つかるまで、
大切に保護してくれてるあなたは、
とても良い事をしているのよ」
と励ましてくれた。
自分にとっての最後の宝物、
ミライの事は護りたいです……
人間のほうも日々苦戦している。
地域猫ボランティアの方々は、
周辺住民からの苦情を最も怖れ
(保身ではなく、あくまで猫のため)、
「置き餌はしない」「短時間で全猫対応」
を心がけている。のだが……
地域猫活動に携わっていない自分は、
「外猫の命を心配しているのに、
現実には行動に移していない」
という引け目が常に在る。
しかし、黒絵のTNRをした人と、
大野くんの捜索過程で偶然知り合い、
「あの黒猫、ずっと見ないな~って
心配してたけど、あなたが
家族に迎えてくれていたのね。
ありがとう」と云われて、
胸が熱くなった。
「私なんて、2匹養うだけで精一杯で、
毎日奮闘する皆さんに申し訳ない」
と萎縮していたら、衝動的に保護した猫
(イオ。ミライの天敵)について、
「譲渡会で里親さんが見つかるまで、
大切に保護してくれてるあなたは、
とても良い事をしているのよ」
と励ましてくれた。
自分にとっての最後の宝物、
ミライの事は護りたいです……