SH530424


   とうの昔に、カエルの鳴き声は絶えている。
   開発、更に開発…という勢いを受け、
   田畑がすっかり喪われたから 
    自分が棲んでいるこの場所も、
   彼ら(蛙を含む多くの生き物・自然)の犠牲の上に
   成り立っているんだろうな。

   土の地面が少ない。
   公園でさえ、石やレンガが敷き詰められている所が多く、
   “大地”に一番近いとしたら、砂場ぐらいなのか?
   (その砂場も、猫よけ目的か、ネットがかかってるけど)

    「緑を大切に」と考えるなら、
   もっと土の部分を増やしてほしいな。
   雑草だって、大切な自然の一部だと思うし…


   ―― と、喘息の発作で寝込んだ後、
   近所をぶらついてみて思った。
   近年減るばかりの空き地。
   僅かに残っている空き地の横を通ったら、
   セイタカアワダチソウとススキが繁ってた。
   
   空き地が、土が減ると、猫たちの居場所がなくなるよ。
   もちろん、実は、人間だって同じだと思うんだ。

    喘息の発作を起こしたり、
   皮膚炎で醜い自分の手を見るたび、
   ふみのことをいっそう考える。
   皮膚が弱くて、よく全身「毛刈り」をしていた。
   彼女もアレルギー体質だったって事みたい。

   毛を刈られた姿を笑っちゃって、ごめんなさい。
   猫は美意識の強い生き物だから、
   きっと随分傷ついたと思うんだ…