上の写真は、今年4月に撮ったもの。
都内の桜が終わった頃で、まだホカペをつけてた。
振り返ると、この時季は平和だったのだ。
4月下旬以降の、怒涛の日々にまだクラクラする…
動物に理解の無い住環境とはいえ、
私は、ふみの生き抜いた部屋に、
骨を埋める覚悟でいたのです。それが…
転居する事になった経緯については、
いずれきちんと書かせてください。
2枚目の写真は、先月後半に撮ったもの。
転居決行日は、7月最終日でした。
この時“移動”したのは、猫と私と布団だけ。
とにかく、ミライと黒絵のお引越しが最優先だったのです。
キャリーバッグから新しい部屋に放たれたミライは、
ちょっと目を離した隙に、行方不明になってしまった。
――以前から、よくある事。
ミライがどこかに隠れると、本当に見つけられない。
しかし、この時は、隠れるも何も、
家財道具がまるで無い状態だったから、離れ業か?
車を出してくれた「猫の達人さん」
(非常にお世話になっている女性なので、
これまた後日、きちんと書かせてください)と、
汗だくで急いだ搬入でした。
押入れ上段に、荒っぽく投げ出した掛布団、
その中にミライは、器用に入り込んでいました。
ガタガタ震えて、犬のように舌を出して呼吸して、
相当なパニックに陥っていたようです。
ミライはもともと、興奮しやすい性質で、
動物病院に連れて行く際も、
「心臓が爆発するんじゃないか??!」と
こちらが不安になる程の恐慌状態に陥ります。
話しかけても、「私」である事が判らないようでした。
この時、3年半前の記憶が甦ってきました。
「大野くん激似キジトラ」と遭遇した時の事です。
大野くんが行方不明になってから、3か月。
その激似キジトラくんは、私の呼びかけに対し、
近寄って来るほどの反応は見せませんでした。
警戒心は薄いけど、反応も薄い。
後日、ねこ友さんが、
「猫は自分のテリトリーを離れた所では、
長く暮らした人間の事でも識別ができない」
と教えてくれて、納得したのを憶えています。
苦労人の大野くんでさえ、そうなる。
じゃあ、4年間ずっと同じ環境でぬくぬくと、
苦労知らずで暮らしてきたミライには、
そりゃあ、天と地がひっくり返る“凶事”でしょう。
私の事を「あつぶこ」と認識できないまま、
3日間はほぼ飲まず食わず。
掛布団の砦から出てきませんでした…
3週間経って、随分落ち着いてきました。
前と違う部屋を、自分の新たなテリトリーと認識し、
環境に馴れてきたようです。
黒絵と以前のようにケンカするまでになりました。
ミライお嬢さま、少しお痩せになりましたね。
抱っこすると、だいぶ軽いですよ。
ごめんなさい。人間の都合で。
キミたちは、いつも翻弄される。
でも、「守りたい」と肝に銘じている、私の使命感、
私の精一杯の努力、解ってくれないかなあ。
解っちゃくんないだろうなあ。