ブログを再開したと思ったら、
連日陰鬱な内容なので(やむを得ないけれど)、
少しだけ明るい話題を。
5月下旬にやって来たミライは、獣医さんの推定で
4月25日頃が誕生日。
もともと年内、できれば病院の年末年始休業の前に
余裕をもって(何かあった時、病院に駆け込む事も想定し)、
12月上旬~中旬に不妊手術を受けるつもりでいました。
しかし、予定を2か月ほど早める事にしたのです。
きっかけは、大野くんの事件だった。
そう言っていいでしょう。
何ともいえず、不安に襲われたのです。
今、うまく説明はできないのですが…。
生後6か月に達する、10月最後の土曜に手術を受け、
通常1泊2日のところ
(オスの場合日帰りですが、メスは開腹手術となる為)、
病院にお願いして、3泊の入院にさせてもらいました。
何故かというと、ミライを制御できる自信がなかったから。
例によって、動物のしつけが全くできない私は、
ミライを粗暴なまま、外を走り回る娘に成長させてしまった。
引き取った直後から、何度か病院に通い、
待合室で同席した飼い主さん達から、よく
「可愛い~ 」「写真撮ってもいい?」と言われたものです。
その度私は、「可愛いのは顔だけなんですよ」と苦笑い。
だって体重が1キロに満たない時期から、
4倍以上重い大野くんと、ほぼ対等に格闘してたもん。
優しい大野くんの手加減と気遣いも解らず、超強気。
無敵の怖いもの知らずに育ってしまったぁ…
大野くんが行方知れずになった後、
完全に「夜間外出厳禁」を断行したら、怒るわ暴れるわ。
マンション住民から苦情が殺到してもおかしくない、
恐怖の夜が続いたのです。
術後は当然、昼夜を問わず外出禁止。
抜糸までの1週間、「朝昼ぐらい外に行かせろ~!!」と
騒ぐミライを想像しただけで、戦慄が走る…。
1週間のうちの半分を病院に委ねることで、
私は危険と恐怖を回避しようとしたのでした。
たとえ、自分勝手な人間と思われようとも。
退院の日、仕事帰りに迎えに行くと、
診察台の上で最終チェックを受けていたミライは、
ガラス越しに私を見つけた途端、
猛烈に怒ってましたよ。
そのままこっそり逃げちゃおうかと、びびった…。
部屋に帰って、入院中よりは広く動けるようになっても、
あのエリザベスカラーってやつが、不自由ですよね。
歩くにも食事するにも邪魔になって、
癇性なミライは、更にストレスを増幅させていました。
エリザベスカラーとも、あと数時間でお別れ。
縫合した部分に異常がなければ。
退院当日とその翌日、2日間は大荒れでしたが、
木曜以降、不便さにも馴れていったようで、
おとなしく眠ってくれる時間が増えました。
ミライの耳やあごを撫でながら、
「よく辛抱してるね。一緒にお兄ちゃんを待とうな」
切なく静かな、ふたりきりの時を過ごしました。
20年以上前、
ヒロとふみの姉妹に同じ手術を受けさせた際、
「とにかく数を増やさない」、その事で頭がいっぱいで
(彼女たちの母親が、毎年出産し続けていた事情もあり)、
それ以外ほとんど何も考えてなかった気がします。
今回は…手術を決める前も、日時が決まった後も、
少々迷い、悩みました。
なんだか「申し訳ないな…」と思ってしまったんです。
出産・育児による体力の消耗を防ぎ、
長生きしてもらいたい。
でも、結局人間の都合なのかな、と。
ミライを保護した友人は、
「大野くんと私たち、みんなの将来に願いを込めて」
この名前をつけたかったそうです。
いつか書きますけれど、私は“未来”という言葉に
どうしても抵抗を感じてしまいます。
そのため、カタカナで書いた名前となりました。
母親にならないミライのことを思う時、
“美蕾”という漢字が胸に浮かびます。